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2014年7月11日 (金曜日)

ひきこもり田園の憂鬱

 7/23〜30日まで和歌山に行くよー。今度こそ、スラムに小屋を立てます。でも張り切ると、うつ太郎になったり、ぎっくり腰になったりする虚弱体質なので、平常心で、ちょいと温泉にでも入る、くらいのつもりでひっそりと滞在します。みなさん和歌山でお逢いしましょう。

 ここしばらく本を読めない(読む気がしない)状態が続いていたのですが、1週間くらい前から、本がどんどん読めるようになった。特に小説が読める。森の生活(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)、モモ(エンデ)、田園の憂鬱(佐藤春夫)など、次々と読んで、たまっていた本をどんどん消化している。

 佐藤春夫は和歌山が生んだ三大文化人のひとり、あとの二人は南方熊楠と中上健次、田園の憂鬱は代表作だというので、読んだのですが、ストーリーがね、都会生活につかれたノイローゼ気味の男(モデルは佐藤春夫自身)が、都会を離れて、静かな田舎で暮らし、心を癒そうというする、というもの。まあ田舎と言っても、今の横浜市都筑区なのですが。

 いざ田舎暮らしを始めると、主人公は心の平安どころか、近所の住人と飼い犬をめぐって喧嘩、近所の女性の愚痴を何度も聞かされる、手癖の悪い近所の子供に薪を盗まれる、などの心寒くなる村人との交流ばかりで、ノイローゼが悪化。幻覚、幻聴、見えました、聞こえました。そんな描写が最後まで続きます。俺は狂いそうだ、っていう状態のままそのまま小説は終わる。

 これが名作なのか。これが代表作なのか。和歌山が誇る文士ということで最後まで読みましたが、辛かった。ちなみに佐藤春夫は、当時の流行作家で、売れっこでした。

 これよりは、『芥川賞 憤怒こそ愛の極点』のほうが好きだ。これは不遇時代の太宰治が、佐藤春夫先生に、「芥川賞ください」と恥知らずに頼み込み、そしてもらえないと分かると恨むという、太宰のどうかしてる文学青年ぶりを、ゴシップたっぷりに書いた実録短編小説。本が手に入りにくいのが難点です。でも来年2015年になれば、佐藤春夫の著作権が切れるので、青空文庫などで簡単に読めるようになるはず、お薦め。

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コメント

はじめまして。安心ひきこもりライフ読ませて頂きました。良かったです。失礼な話かも知れませんが理解者がいるような気持ちになれました

和歌山のあのへんのNPOってどうやったら参加できるのでしょうか?調べても電話番号もメールアドレスも見つからなくて。
人と接するのが苦痛で体力もカスなんですが家にこもりきってるよりはマシな何かができるかなと思って。いきなりでご無礼ですが教えて頂ければと

投稿: NY | 2014年7月23日 (水曜日) 00時37分

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