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2010年8月 4日 (水曜日)

ひきこもり長篠の合戦

 長篠の戦い。甲斐の国にひきこもっていた武田勝頼が、信長を倒せば天下取れる(就職できる)と、鼻息荒く長篠城にやってきました。ひきこもり信長は設楽ヶ原に野営の陣地を作り、最新武器である鉄砲三千丁も用意して、ひきこもり武田軍を待っていた。敵信長軍は三万八千、武田軍は一万八千と数でもかなわない。普通は戦を避けるところですが、武田の勝ちゃんは、信長に決戦を挑んだのです。

 どうしてそんなことをと歴史ファンは思うでしょう、しかしひきこもり就労支援に引っかかった人なら、武田の勝ちゃんの気持ちはよく分かるはずです。学歴も職歴もない、真っ白な履歴書の持ち主が、ちょっと訓練したり、資格を取ったくらいで、不景気の世の中で就職できるはずがありません。分かりきっている。でも私に言わせれば、当事者じゃないから、自分には関係のない立場だからそう思えるのです。就労支援も受けずにずっと家にいたら、資格を取らずにずっとこのままだったらどうなるか考えたとき、100パーセント詐欺の就労支援が何か可能性があるもののように思えるのです。画像

 武田の勝ちゃんも、自軍が不利なのは十分承知していました。ひきこもりが自分の将来について心配するように、勝ちゃんも武田の将来を憂いていました。このまま甲斐の国に退却したらどうなるか。信長はますます勢力を拡大していく、一方武田家は上杉謙信とか言う自分が毘沙門天だと思い込んでいるキチガイ相手に小競り合いを続けていくだけ。両者の差はどんどん開き、最終的には滅ぼされるに違いない。長篠で信長と戦って勝つことができたのなら、武田家は天下(正社員)まで狙えるではないか。

 誰でも自分はやればできると、心の底では思っています。ダメだ、お終いだ、死ぬしかない、と言っている人でも、ホンのちょっと自分にチャンスさえあればと出来ると信じている。やる力はある、認めてもらえないだけだと。中卒、職歴なしのひきこもりでも、心の底では働ける自分を確信しているのです。ひきこもりですらそうですから、武田の頭領である勝ちゃんなら、信長ごとき、戦国最強を誇る武田の騎馬隊でやっつけられると信じても、ちっともおかしなことではありません。
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 信長の天下取り版「就労支援」。信長は絶対負けないよう鉄砲と堀と柵でおおわれた陣地を作ったうえで、武田軍に勝てるかもしれないよ、正社員になれるチャンスだぞと誘いの罠をしかけました。長篠の戦いは一方的に鉄砲でやられたわけではなく、7~8時間の長い戦いでした。互角のいい勝負だった……ように見せかけた信長の罠だったのです。敵わないと分かれば、武田の精鋭たちは風の如く撤退してしまう、それゆえ柵の近くで混戦にして、進むに進めず、退くに退けない状況を作り出したのです。

 まさに誘い込みの策。これに引っ懸かって、チャレンジを繰り返していると、精神的に消耗し、生きるのが嫌になってしまう。ひきこもりも就労支援なんてインチキじゃないか、と撤退しようと決心するものの、でも運がよければ就労支援をしているNPOの職員としてなら採用してもらえるかもしれない。資格をとれば何とかなるかもしれない、そのような乞食根性にとらわれて、撤退がうまくいかないのです。確かにひきこもり支援のNPOには家族経営が多い。民間企業に就職するより、支援団体にに就職したいという媚へつらう気持ちに支配されると、もう負け戦。勝負ありです。

 武田の勝ちゃんも、最初戦ってみて旗色が悪ければ、全軍撤退しようと考えていたでしょう。そこを狙われたのです。未練が残るような、もう少しがんばればなんとかなるという、誘い込みの策に破れたのです。だから風林火山が機能しなかった。誘い込みの策で就労支援などさせられて、心身ともに傷つき自信を失ったことでしょう。こんなバカなことに引っかかった悔しさ。多くの人が消耗させられ、就労支援のせいでひきこもりノイローゼになったと聞いております。

 厚生労働省の調査研究班(齊藤万比呂)によると、ひきこもりには統合失調症が含まれてるいる可能性が高いというひきこもりガイドライン指標を発表した。原則的には精神病じゃないけど、精神病の可能性が高いぞという、日本語としてどうなのかという定義を発表した。しかしこれの元になっている「もっとも信頼の高い調査」というのが恣意的に全国から場所を選んで、そこからあとはランダムに人を選ぶという、統計学の落とし穴に落ちたのか、騙そうとしてわざと間違えているのか、とにかくめちゃくちゃな調査です。これを基にに日本のひきこもり支援をどうしていくかを考えていこうというのだから、ひどい。今すぐ止めるべきだ。国が支援してくれるのだから、ちゃんとした支援が受けられるかもなどと期待せず、堂々と自室に引き上げればよい、私はそのことを歴史から学びました。

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コメント

戦国時代のことなどほぼ知らないに等しい僕でも非常にわかりやすく、それでいて面白い記事でした。
何より結びの言葉が個人的にツボです。

投稿: 梅磯 | 2010年8月 5日 (木曜日) 00時47分

資格取得を目的とした職業訓練や給付金を餌にした就職支援はおっしゃるとおり100%詐欺です。そんなもの受けさせてもらえません。私もそういう経験をしました。就職紹介や就職斡旋ではなく就職支援であるところからもそれは明白です。仕事に就いてもらおうなんて気は最初からこれっぽっちもありません。むしろ就職されてしまっては支援できなくなるので困るのです。できれば採用まで漕ぎ着けてすぐ辞めてしまい、また支援されに戻ってきてもらうのが理想です。だからすぐ辞めてしまうような求人にしか申し込ませてもらえません。”支援”はヤバイもの。残念でした。鉄砲には勝てません。誘い込みの策は篠の合戦でも使われた古典的な常套手段だったのですね。こんな負け戦はお断りしましょう。引き上げる自室がある人はまったく堂々と自室に引き上げるべきです。

投稿: 30 | 2010年8月 6日 (金曜日) 15時25分

長篠の戦いの真相とはそんな感じだったのですね。
武田の騎馬隊が火縄銃で瞬時に全滅したのかと思ってました。
誘い込みの策、引きこもりがこじれるには十分すぎる作戦ですね。
就労支援で派遣会社を紹介されたりするのかも。

投稿: コーラス | 2010年8月 6日 (金曜日) 23時04分

私は職業支援ではありませんが、大金はたいて医療事務の講座を受け、卒業とともに調剤薬局へ就職しましたが、酷いいじめに遭い1カ月で辞めてしまった事を思い出して涙が出てきました。

学歴がなくても資格があればと技能検定も合格し、勇んで就職したのにこのありさまです。

行きたい所を見つけても「短大・大卒以上」の応募条件をみると、もう働くのがどうでもよくなってしまいます。

この国は若者に働いて貰う気があるのか?と疑問に感じます。

投稿: 瀬戸内晴美 | 2010年8月 6日 (金曜日) 23時13分

長篠の戦いを分かっていただけたでしょうか。
ひきこもりの未練を歴史から感じ取って欲しい。

詐欺と分かっていながら、きっぱりと拒絶し
自室にひきあげられないところに、ひきこもりの弱みもあります。

当時の鉄砲にはそんな殺傷能力も命中力もない。
武田軍が攻めてきてくれないと、威力を発揮できない。
信長は策略で勝ったのです。

資格だとか、訓練だとかを売りつけて
弱い立場の人からお金をむしり取る腐れ大名が多すぎるのですよ。

投稿: 勝山実 | 2010年8月 7日 (土曜日) 13時08分

>100パーセント詐欺の就労支援

営利系(高額な利用料)の就労支援詐欺はよく知られていますので、
非営利系の就労支援詐欺について少々書きます・・・

(1)NPO不登校情報センター(月500円)
実際のところ、「引きこもり支援者」というアイデンティティを満たしたいM理事長の、完全な自己満足の為の団体です。
(講演にて)「就業支援をどこかの事業所に就職するための方法と思い込んでいる人には、私のいうことはさっぱりわからない報告ではなかったかと思います」などと聴衆を言いくるめる、詐○師のような人です。
http://yaplog.jp/katasumi85/archive/48

フリースペースを作っただけで、「支援している」「支援しないよりはましだ」と言い張り(支援の質や結果については華麗にスルー)、通所者はM理事長に観察と、引きこもり体験の聞き取り調査をされるだけで、時間をドブに捨てさせれます。
最近では、社会参加と称して、引きこもりの人から作品を出品させ「芸術展」を開催し、同センターの「支援実績」(として対外的に見えるイベント)の捏造に躍起になっています。
http://yaplog.jp/katasumi85/

参考(告発)サイト
http://nofutoko.ya-gasuri.com/
http://9324.teacup.com/nofutoko/bbs

団塊の世代のリタイア組により、不登校情報センターのような「引きこもり支援でもやってやろう」というスタンスのプチ支援団体は今後、増えていくかもしれません。発起人が概して厚生年金生活者のため、利用料は無料か低額になるでしょうが(年金を注ぎ込む事で、俺っていい事してるな~と自己満足に耽溺)、ロクな専門知識もなく、己の狭量な世界観をやんわり押し付けられ、通うだけで時間をドブにすてるような結果となるでしょう。


(2)地域若者サポートステーション(無料)
言わずと知れた国のニート・サポート事業。
ホームページとかパンフを見ると、何やら希望を抱かせますが、実際は、マトモな学歴・職歴のない人を救う事ができません。なぜなら、職安に行く気が起きるようにサポートするだけだからです(←この時点で、国はサポート終了と考えている・・・と直接職員さんから聞き出しました(国の自己満足)。次の相談者まで時間があり、長く話せる機会があったので。実際のところ、職安に行っても、結果が駄目駄目で、結局引きこもりに戻ってしまう人も多いそうです)。
低学歴・職歴なしという、「職安で求職しても、どこも雇ってくれないような人」にとっては存在価値が疑問な機関です。

投稿: 盧木曽人 | 2010年8月 8日 (日曜日) 16時05分

『ひきこもり三方が原の戦い』

“籠聖”こと徳川家康氏の若き日の失敗談。
元亀3年、武田の勝っちゃんパパであるハルっち(晴信=信玄公)が、「西上作戦」と銘打って三万人近い大軍勢を動員して、上洛を目指した時の事。
若き浜松城主であった家康とその家臣たちは、かねてからの軍議による『籠城策(徹底引きこもり)』にて、自軍(8,000名+織田の援軍3,000名)の三倍近い敵軍を迎え撃つ覚悟を決めていたのであったが‥ナンと武田軍は「ふッ、この役立たずのニートどもめらが(苦笑)」みたいな体で浜松城を素通りして京都に向かって行ったのである!
「‥こ、これは非常にマズイッ!」と家康(当時は元康)は焦った!!
「‥これでは同盟・織田軍(親)にダメ同盟軍(就労意欲が皆無)である事を看破されてしまうッ!!」せめて眼前を去りつつある武田軍の最後尾の敵兵たちと形ばかりの小競り合いを演じて(就活のフリをして)その後に退却すれば、とりあえず織田家に対しても体面が保てるし「無念、取り逃がしたww」的なノリで自らの名誉も保全されるであろうと彼は考えたのであった。
そして嫌がる家臣団を率いて武田軍を追走したのだが‥、引き籠もりの習性をあらかじめ熟知していた敵(支援NPO&世間)は笑止とばかりに三方が原に罠を張っていてこれを迎撃し、徳川軍は壊滅的なダメージを被るのである。

命からがら数騎の護衛と共に浜松城に逃げ帰った家康は、その恐怖のためか馬上で脱糞=ウンコタレとなっての帰還である上、織田の客将や旧来の重臣たちを悉く討死させてしまった事と相まって、東照大権現公にして文字通り“生涯最大の汚点”となるに至ったのである‥。

【教訓】

籠城こそが不朽の真理。

【後日談】

この後、自ら槍をとる事をヤメた家康は、メール(書状)とスカイプ(伊賀者)による諜報・凋略活動に専念し、やがては天下人へと成り上がって行くのであった。

投稿: ねりからし。 | 2010年8月13日 (金曜日) 19時29分

余計なお世話を支援だと勘違い
している連中があとをたちませんなあ。

真っ白な履歴書を持って、鼻息荒くハローワークに行く
若き日の、ひきこもり家康ですね。

投稿: 勝山実 | 2010年8月16日 (月曜日) 20時16分

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