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2009年4月27日 (月曜日)

瀬戸内寂聴講演会 ケータイ小説を大いに語る(6)

 勢いに乗った寂聴ダディーは、今の時代はこれだと、小鳥問屋を始めます。たちまち狭い家の中が仕入れた小鳥で一杯になり、大変に困ったと寂聴先生はおっしゃいました。指物職人が小鳥屋なんかを始めてうまくいくのだろうかと思うでしょうが、これがうまくいったそうです。小鳥ブームに乗り、毎朝家の前でおこなわれるセリはたいそう盛り上がった。

 たくさん人が集まれば、セリの値段が上がりもっと儲かる。そう考えて寂聴ダディーが購入したのが、当時は珍しかった九官鳥、物まね鳥として有名ですね、言葉だけでなく声の音色までも真似します。この九官鳥に言葉を覚えさせた。「おはよー」「いらっしゃいませ」と話すようにすると、たちまち世間の人気者。二本足で立った、レッサーパンダの風太くんが人気なったのと同じノリです。大評判で小鳥問屋に人がたくさん人が集まりました。不況で世間が暗い時には、ほのぼのとしたニュースが人々の心をとらえるのです。

 寂聴ダティーは有頂天になります。小鳥番付なるものを作り、発表。大阪にも同じような九官鳥がいると知り、二羽の結婚式を企画します、九官鳥の嫁入りです。浮かれあがった、寂聴ダディーは九官鳥のため新聞広告をうち、紋付袴を用意するほどの入れ込みよう。ブレーキを失ったダディーを、寂聴少女はただ黙ってみていることしかできません。

 嫁入り当日の朝、外で大きな人の声がします。「不景気でんな!」、誰か外にいるのかと寂聴少女が覗いてみますが誰もいません。ただ、九官鳥が野太いおっさんの声で「不景気でんな!」と鳴くのです。それを見た、寂聴親子は茫然自失。九官鳥がセリに来る男達の嘆きの愚痴を覚えてしまったのです。不吉な貧乏鳥に格下げとなり、結婚式も中止になってしまいます。

 寂聴先生のお得の話らしく、司会者のふりに答えてのこのお話をなされました。おっほっほっ、と笑いながらのトーク。寂聴先生の生臭さも、手のつけられない勢いも、先祖代々伝わる瀬戸内家の性格なのですね。<完>おっほっほっ

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2009年4月25日 (土曜日)

瀬戸内寂聴講演会 ケータイ小説を大いに語る(5)

 「今は史上最大の不景気らしいですが、今から80年位前にも同じような不景気がありました」寂聴先生はおっしゃいました。世界恐慌です。株価暴落、企業倒産と本当に酷かった。当時、ぱーぷる寂聴は小学校に行く前の子供でしたが、この大不況のことをはっきり覚えているというのです。

 寂聴ダディーは腕のいい指物職人でした。指物とは釘を使わないで作る箪笥やイスなどの木製家具のことです。当時は大きな家に住み、弟子が5人ほど住み込みで働いていました。その生活を襲った大恐慌。人のいい寂聴ダディーは友人の連帯保証人になっていて、多額の借金を背負うことになります。弟子を全員解雇、家を売り払い、家族は小さい家に引っ越すことになりました。当時4歳だった寂聴少女はこの出来事をはっきり覚えているのです。

 大不況でお金がないときに、職人の作った高級な指物を買う人もいません。どんどん貧乏になっていく。そんな80年前の不景気日本で流行ったのが「小鳥」でした。家で小鳥飼うのが流行ったのです。

 寂聴が流行りもののケータイ小説に目をつけたのと同じ感覚で、寂聴ダディーも流行りものの小鳥で一儲けを企てます。私もインコを飼ったことのあるので分かるのですが、餌をやろうと鳥籠の扉を開けるわずか瞬間を狙って、小鳥が逃げる。部屋の中をばたばた飛び回るインコを捕まえるのに、苦労した思い出がある。手先の器用な寂聴ダディーは、指物職人の技をいかし、餌をやる時に小鳥が逃げない鳥籠(!)というのを発明する。これが大ヒット、すごく売れた。<続く>戦争反対

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2009年4月22日 (水曜日)

瀬戸内寂聴講演会 ケータイ小説を大いに語る(4)

 「でもね…、これは一銭も入ってこないのよ!」寂聴先生は2回ほど連呼なされました。煩悩万歳、京都から参上した我利我利亡者が姿をあらわしました。

 今まで自分が書いた小説のようにはいかない、そう言って演台の下から書籍化されたぱーぷる著あしたの虹をすっと取り出し、表紙をぽこんと叩きました。本は印税がたくさん入ってくるが、ケータイ小説はダウンロード数が567万もあるのに一銭も入ってこない。自信作であり、ケータイサイトで人気なのに、肝心の本は売れず、期待していた映画化のお誘いもちっともこない。寂聴先生はかなりご不満のようです。

 ぱーぷるのスタンダップコメディーは、舌好調という表現がぴたりとあてはまる面白さ。でも全部書くのは無理なので途中は省略し、講演の最後のほうに話した、不景気の関するちょっといい話を紹介しましょう。<続く>あしたの虹

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2009年4月20日 (月曜日)

瀬戸内寂聴講演会 ケータイ小説を大いに語る(3)

 寂聴先生は老いについての一番の問題は感動が鈍くなることだと言いました。例えば桜が咲くと、前は綺麗だな、美しいなと感じたものですが、86歳になると「ちっ、また咲いたか」と思うようになる。いい男が寂庵に訪ねてきてもちっとも感動しない、元シブがき隊のモックンが来てくれた時も感動しなかった。「情けないことですよ、自分が許せない。私は半分死んだ!」、寂聴先生はおっしゃいました。

 感動を取り戻そう。わくわくどきどきの元はどこにあるのか、それは“秘密”にあります。「私は何でも書いちゃうでしょ、小説ストリップをずっとやってきました、スッパンパンで大股ひらいてもね、人は感動してくれませんよ、見せてくれないと、あそこはどうなっているんだろうと考え“わくわくどきどき”が生まれるんです」。寂聴先生の下ネタ説法に会場の雰囲気がにごります。

 秘密を作るためには恋が一番ですが、86歳では相手がいない、どうしようという時に毎日新聞社から、ケータイ小説を書いてみないかという話があった。やってみたら、ぱーぷるが瀬戸内寂聴であるとも気づかず、アクセスして読んでくれる人、コメントをつけてくれる人がたくさんいる。秘密が持てた。すると、頬のつやがよくなり、若くなって、わくわくどきどき、感動できるようになった。

 「でもね…」、寂聴先生はおっしゃいました。<続く>寂聴

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2009年4月18日 (土曜日)

瀬戸内寂聴講演会 ケータイ小説を大いに語る(2)

 時間が押した都合で、寂聴先生の講演が10分ほど短縮されることになりました。そのせいでしょうか、失った時間を取り戻すかのように、大変に早口です。ラップMC寂聴。出家して30年、生臭いとはいえ信者相手に場数を踏んできた、その力をいかんなく発揮し、ユーモアをまじえよどみなく一気に語っていきます。

 どうして、ぱーぷること瀬戸内寂聴がケータイ小説に手を出したか、それは老いが原因だといいます。前の年、つまり85歳までは寂聴先生は「元気ぴんぴん」していたのですが、86歳になったとたんひざが痛くなり、酔っ払っては前後不覚になって階段から落ちたりするようになったそうです。「心は成熟しても肉体は衰えていくものですよ」、寂聴先生はおっしゃいました。

 酔っ払って前後不覚うんぬんは出家僧としていかがなものかと思いましたが、ここは寂聴先生のホームグランド、こぶしを握りしめじっと我慢するだけです。ぱーぷる嬢<続く>

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2009年4月16日 (木曜日)

瀬戸内寂聴講演会 ケータイ小説を大いに語る(1)

 瀬戸内寂聴先生の講演会に行ってきました。愛されることより、愛することのほうが大事と、寂聴先生も申しております、私もとうとう行くところまでいってしまいました。4月3日金曜日、平日の昼間におこなわれた「ケータイの世界に入って見えたこと」と題する講演会、抽選で1千名入場無料という、ぱーぷるが見れる上にただというひきこもりのための講演会、ネットで応募して待つこと2週間、ついに当選のはがきが届きました。

 東京・浜松町でおこなわれた講演会、会場はすいていて、千人は入れるところに半分より少し多いくらい、600人くらいでしょうか、前半分がだいたい埋まっていて後ろ半分は好きな席に座り放題という感じです。前のほうでかぶりつきで見たかったのでが、愛する人をそっと見守りたい、そんな気持ちから後ろのほうで静かに見ることにしました。

 そもそも、ぱーぷる講演会はケータイ(インターネット)の安全な使い方のシンポジウムの一環として、ようは客寄せのイベントとして開かれたものです。だから講演タイトルも普段の、生きることは愛すること的な、生臭いものではなく極めて携帯小説家ぱーぷる色が強いものになっています。ちなみに主催の毎日新聞社はぱーぷる本あしたの虹の出版元でもあります。

 ケータイで問題になっていること、出会い系サイト、自殺サイト、ネットいじめ、ケータイ依存、ケータイマナー。これらが大きな社会問題になっている、どうやったらケータイを安全に使うことができるかというテーマで、瀬戸内寂聴先生が語ります。

 前におこなわれていた討論会が長引き、15分遅れで先生登場。京都から参上しました瀬戸内寂聴でございますと丁重に挨拶をし、手を合わせ尼僧を気取ります。出番前に毎日新聞の人から、講演会への応募が殺到して断るのが大変だったという話を聞かされて壇上に上がってきた寂聴先生、会場を指差し「なにこれ、すかすかじゃないの! 初めてですよこんなのは。いつもはね、もっと満杯になります」とおっしゃいました。<続く>ぱーぷる

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2009年4月11日 (土曜日)

国宝 阿修羅展

 阿修羅を見に上野の東京国立博物館まで行って来ました。やあ、かつちゃんと阿修羅も快く僕を向かい入れてくれました。釈迦十大弟子も六人、上野に来ていました。舎利弗、目連、羅ご羅、富楼那、迦旃延、須菩提がいた。イケメン仏弟子、阿難がいないのがちょっと残念ですね。弟子は見た目、ほとんどキャラがかぶっており、ブッタ好きの僕が見てすら、全員同じ人のように見えます。

 ひきこもって暇なのですから平日の昼間を狙って見に行くべきです。どうせ辞めるんでしょその仕事、働いている場合じゃない。阿修羅はやっぱりスーパースターです、入場待ち30分でした。阿修羅を生で、しかもガラスの仕切りなしで見られるのです。ブッダパワーがあるから、防護用のガラスなんて必要ないんですよ。マナーを守らないやつには仏罰が下り、即地獄行きです。ゆうこりんなんかより、何倍もかわいい阿修羅をぜひ見て欲しい。

 360度ぐるりと阿修羅が見れる。横顔と向き合うことも可能ですから、ブッダファンにはたまりません。顔がみっつに手が六本…さては人間じゃないな。

 他にも興福寺のいい仏が盛りだくさん。博物館ゆえに綺麗にライトアップされ、近くから全身くまなく仏を見ることができます。芸術品としてのブッダファミリー像。まあブッダ本人は、偶像には何の価値もないと言っているのですが死人に口なし、ファンの一方的な愛情からこのような仏像がたくさん作られ、皆から祝福されているのです。馬鹿でかい菩薩像など、ブッダ本人がみたら「オレこんなじゃねえよ」って言うと思う。

 ちなみにお土産の阿修羅フィギアは売り切れ中で、予約販売となっていました。送料五百円を払うことで、二週間後に宅急便で送られてくるそうです、欲しい人はお早めに。僕は阿修羅と十大弟子のポストカードを買い、フィギアを迷ったすえ予約しました。国宝万歳、こういうのはどんどんやってほしいですね。リクエストとしては東寺の立体曼陀羅が見たい。阿修羅像

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2009年4月 8日 (水曜日)

ひきライフ・ドット・コム

 ブログを教えて欲しいと言われて、鳴かず飛ばず働かずもしくは勝山実で検索してほしいと答えるのだが、鳴かず飛ばずだなお前は、と毎回自分を叱責しているような気分になる。○○ドットコム、とスパッと答えられたらどんなに気持ちがいいだろう、そんな空想をずっとしてまいりました。

 hikilife.com←こう打ち込んでみてください。ばーんとこのブログが表示されるはずです。kokoro.hikilife.com←と打ち込めば元祖ホームページ、ココロコロコロにジャンプします。URL転送サービスを導入しました。一年で3,360円です、高いですか、いかがなものでしょうか。

 サーバーを立ててどうこうしたわけではありません。今まであったページに転送されるだけです。見栄の問題。安心ひきこもりライフにちなんで、hikilife.comにしました。なかなかいいドメインが空いているじゃないかと一人悦に浸っています。ものは試し、これからは、ひきライフ・ドット・コムで覚えてくださいな。ドメイン

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2009年4月 5日 (日曜日)

ひきこもりポンチ古書店(下)

 古本の仕入れ在庫を溜め込めば、儲けが出る前に、家の床が抜ける。木造なら一発。コンクリートだってヤバいですよ。純粋に本だけ置く部屋が持てる人でなければ、日本の住宅では危険。

 せどりはひきこもり及びニートにすでに大人気で新規に入り込む余地はない、というかすでにネットで古本は値崩れしている。絶版、品切れ本がネットで安く手に入る。せどりから撤退する人が多く、在庫処分の値下げのせいで相場が下がったのだ。ブックオフに持っていっても値段がつかないものばかりだから、安値でもネットで売るしかない、素人セドラーにとっては撤退こそ命がけである。

 世の中には1円でも売れない本が一杯ある。本の価値は時とともに基本的に下がる。商品だと思っていたものが、実はゴミになっていたという可能性はおおいある。在庫回転率というのを知っているだろうか、例えば渋い価値ある古書などは2~3年出品し続けて、はじめて売れるもの。儲けのいい高値な本は、えてして寝かせる時間が長い。寝ている時間が長いのは、ひきこもり本人だけでいいじゃないか。

 欲しい本を読みたいときに買って読む。いらなくなった時に売る。まずはこれを20年くらいやって、本に精通してからせどりで勝負したほうがよい。本は売るよりも、読むのがひきこもりの「らしさ」というものだ。Bookoff

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2009年4月 3日 (金曜日)

ひきこもりポンチ古書店(上)

 やってはいけない、そう言ってアフィリエイトの愚かさを説いてきた。さすがにアフィリエイトで月収二十万円稼ぐなどと、鼻息荒く書いていたひきこもりブログも更新が途絶えがちになり、そのほとんどがNot Found化している。

 みっともない広告だらけのブログがなくなってホッと安心している暇もなく、寒いひきこもりたちがかってに敗者復活戦を始めている。「せどり」である。せどりとは本やCD、ゲームなどを古本屋で買ってきて、それをネットなどで更に高い値段をつけて販売し、お金を稼ぐことである。

 ブックオフで安く買ってきて、それをアマゾンのマーケットプレイス(古本販売)やヤフーオークションで高値で売るのが一般的だ。ブックオフで古本を手にしながら携帯電話をいじっている人をよく見かけないだろうか、あの人たちがせどりの人だと思ってもらってかまわない。何をしているのかというと携帯 でネットにつなぎアマゾンやオークションでの古本の現在の売値、もしくは過去の落札価格を調べているのです。

 3年遅い。ブックオフ自体がアマゾンに出品しているご時勢に、つまり問屋が直で古本を販売しているのに、そこで仕入れて中間マージンを取って、何が出来るというのだ。相場の値段をつけたとして古本が売れるのは1パーセント位、つまり100冊出品して売れるのは1冊。毎日2冊は売らないと赤字、最悪 200冊以上の在庫が必要、儲けようと思えば更に在庫を持つ必要がある。<続く>Bookoff

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