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2007年10月13日 (土曜日)

遺産はやらない

 激昂したダディーがボクにいった言葉が「遺産はやらない」であります。話が長くなりそうだから端折るよ、県営だか市営の霊園墓地の抽選に当たりお墓万歳と喜んでいる両親に、葬式もしないしお墓も作らない、購入した墓地は死後売り払って貧しい人に寄付をすると言ってやったところ、お前にだけは遺産はやらないみたいな話になりました。

 鎌倉の八幡宮から少し離れたところに源頼朝の墓があります。鎌倉幕府を作った人のお墓が鎌倉にある。古代の王の墓ピラミッドがエジプトにあるのと同じノリである。ボクはお墓には、その人が歴史的な人物であるという資格が必要だと思う。サラリーマンの墓に何の意味があるのか。古代の農民のピラミッドとかあったら、考古学者の吉村作治先生もキレると思う。ピラミッドにはツタンカーメン王が似合う、鍬を持った名もなき農民のミイラなど見たくない。

 交通の便の悪いところに大きな霊園。意味不明の観音像や大仏。三回忌だとか七回忌になるとこんな辺鄙な田舎に親戚一同が嫌々集合する。立つ鳥後を濁さずの逆、死してなお水を濁しまくる。いかがなものか。アインシュタインは自分の墓や記念碑を建てたりすることをきっぱりと拒絶したそうです。相対性理論とかさっぱり分からないけど、墓をつくらないその考えには大いに共感する。

 ダディーがアインシュタインのような人生哲学を持ち合わせていないどころか、マイピラミッドを立てたくてしょうがないことがはっきりしてきました。ボクのダディーだけではなく日本中の冴えない老人達がこぞってマイピラミッドを建てたがっているのです。ただそれには死後に自分を埋葬してくれる人がいなければなりません。その任に当たるはずのひきこもり息子が毅然とエジプト化計画を拒否したのでありますから、ダディーとしては人生の楽しみを完全に奪われた形になり、ひきこもりはよくない、治さなければいけないと考え、躍起になっていろいろ始めるわけです。

 さて「遺産はやらない」の件ですが、遺産となるような財産が現在の我が家にあるのかという問いに、ダディーがすごすごと退散してしまったのでこの話はこれっきりになりました。でも人の寿命に限りがあります、お墓をどうするかということは甥っ子と相談して決めることにします。

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